Sansui AU−X1. 5台目修理記録 
 平成15年12月20日到着   平成16年1月25日完了
A. 修理前の状況
  • 長期間使用していましたアンプが先日故障いたしまして、メーカー修理を依頼いたしましたが、
    「部品がない」との理由で断られました。
    今回の対象機は私が安月給のころ、どうしても入手したく苦労をして手に入れた(新品)物です。
    故障内容:
      1.ボリュームのガリ。
      2.動作中右スピーカより「ガリガリ」と大きな雑音発生、以後未使用。
      3.スピーカ端子のプラスチック部ヒビ割れ。
    これを機会にグレードアップ(チューン)により、より高音質、長寿命が可能であれば是非お願いします。

B.原因
  • 各部劣化
    初段FET(電界効果トランジスター)

C. 修理状況
  • 調整用半固定VR交換。
    終段初段FET(電解トランジスター)交換。
    EQ−AMP初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    コントロールAMP初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    カップリング・コンデンサー交換(BP使用)。
    配線手直し、補強。
    各部、半田補正。
    SP接続端子交換。
    電源投入リレー遅延交換。
    EQ切り替えリレー交換。

D. 使用部品
  • 半固定VR                             16個。
    終段初段FET(電界効果トランジスター)                            2個。
    EQ−AMP初段FET(電界効果トランジスター)                        2個 。
    コントロールAMP初段FET(電界効果トランジスター)                    4個。
    電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)     126個。
    SP接続端子交換                          8個。
    抵抗                                  4個。
    電源投入リレー                           1個。
    EQ切り替えリレー                         2個。

E. 調整・測定

. 修理費       160,000円    オーバーホール修理。
                     チュンUPの為に、A1の大型コンデンサーを除く電解コンデンサー交換。


S. Sansui AU−X1 の仕様(マニアル・カタログより)

 
A. 修理前の状況
A1. 修理前 上から見る
A2. 修理前 下から見る
A3. 修理前 R側終段トランジスタ− 露結で真っ黒  防ぐ方法はこちら
A4. 修理前 L側終段トランジスタ− 露結で真っ黒  防ぐ方法はこちら
C. 修理状況
C1A. 修理前 R側終段基板
C1B. 修理後 R側終段基板 初段FET(電界効果トランジスター)、半固定VR=2個 電解コンデンサー=11個交換
C1C. 修理前 R側終段基板裏
C1D. 修理後(半田補正) R側終段基板裏  全ての半田をやり修す 
C1E. 修理中 SP出力線&電源線はメッキ線で絡げて固定してから、ハンダを染みこませる。(4ヶ所)
C2A. 修理前 L側終段基板
C2B. 修理後 L側終段基板 初段FET(電界効果トランジスター)、半固定VR=2個 電解コンデンサー=11個交換
C2C. 修理前 L側終段基板裏
C2D. 修理後(半田補正) L側 終段基板裏  全ての半田をやり修す 
C2E. 修理中 SP出力線&電源線はメッキ線で絡げて固定してから、ハンダを染みこませる(4ヶ所)
C3A. 修理前 整流・プロテクト基板
C3B. 修理後 整流・プロテクト基板 電解コンデンサー12個、リレー交換
C3C. 修理前 整流・プロテクト基板裏
C3D. 修理後(半田補正) 整流・プロテクト基板裏  全ての半田をやり修す
C4A. 修理前 R側EQ−AMP基板
C4B. 修理後 R側EQ−AMP基板 半固定VR、電解コンデンサー7個、初段FET(電界トランジスタ−)交換
C4C. 修理前 R側EQ−AMP基板裏
C4D. 修理後(半田補正) R側EQ−AMP基板(半田補正) 終段基板裏  全ての半田をやり修す
C5A. 修理前 L側EQ−AMP基板
C5B. 修理後 L側EQ−AMP基板  半固定VR、電解コンデンサー7個、初段FET(電界トランジスタ−)交換
C5C. 修理前 L側EQ−AMP基板裏
C5D. 修理後(半田補正) L側EQ−AMP基板(半田補正)裏  全ての半田をやり修す
C6A. 修理前 R側MC−AMP基板
C6B. 修理後 R側MC−AMP基板 半固定VR、電解コンデンサー5個交換、フイルムコンデンサー追加
C6C. 修理前 R側MC−AMP基板裏
C6D. 修理後(半田補正) R側MC−AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C7A. 修理前 L側MC−AMP基板
C7B. 修理後 L側MC−AMP基板  半固定VR、電解コンデンサー5個交換、フイルムコンデンサー追加
C7C. 修理前 L側MC−AMP基板裏
C7D. 修理後(半田補正) L側MC−AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C8A. 修理前 EQ&MC−AMP取付基板
C8A1. 修理前 EQ&MC−AMP取付基板 リレー比較。
  • 左=交換する新しい物で接点腐食に強い密閉型で不活性ガス(窒素)封入。
    右=付いていた物 同じ様に見えるが、足のピッチだけでなく、足の順番も異なる。
    よって、交換は基板カットが生じ、リレーの価格の10倍以上の修理費になる。
C8B. 修理後 EQ&MC−AMP取付基板 電解コンデンサー=2個交換
           EQ−AMPの切り替え用のみ交換
C8C. 修理前 EQ&MC−AMP取付基板裏
C8D. 修理後 EQ&MC−AMP取付基板裏  全ての半田をやり修す
C8E. 修理前 EQ&MC−AMPリレーコントロール基板
C8F. 修理後 EQ&MC−AMPリレーコントロール基板 電解コンデンサー6個交換
C8G. 修理前 EQ&MC−AMPリレーコントロール基板裏
C8H. 修理(半田補正)後 EQ&MC−AMPリレーコントロール基板裏
C9A. 修理前 EQ&MC−AMP電源基板
C9A1. 修理中 EQ&MC−AMP電源基板 熱の為後退した電解コンデンサーのビニール
C9A2. 修理中 EQ&MC−AMP電源基板 取り外した電解コンデンサー
C9A3. 修理中 EQ&MC−AMP電源基板 取り外した電解コンデンサーをビニールを剥いて見る
C9B. 修理後 EQ&MC−AMP電源基板 半固定VR=4個 電解コンデンサー=28個交換
C9C. 修理前 EQ&MC−AMP電源基板裏
C9C1. 修理中 EQ&MC−AMP電源基板裏 ハンダ不良間近
C9C1. 修理中 EQ&MC−AMP電源基板裏 此方は製造から?
C9D. 修理(半田補正)後(半田補正) EQ&MC−AMP電源基板裏  全ての半田をやり修す
C10A. 修理前 コントロール基板
C10B. 修理後 コントロール基板 電解コンデンサー=11個交換 BPを2個使用
C10C. 修理前 コントロール基板裏
C10D. 修理後(半田補正) コントロール基板裏  全ての半田をやり修す
C11A. 修理前 VR基板
C11B. 修理後 VR基板
C11C. 修理前 VR基板裏
C11D. 修理(半田補正)後 修理前 VR基板裏
C11A. 修理前 SW基板裏
C11B. 修理後(半田補正) SW基板裏
C11C. 修理前 SW基板2裏 左はメインVR基板
C11C. 修理後(半田補正) SW基板2裏 左はメインVR基板
C12A. 修理前 入力表示電球
C12B. 修理後 入力表示電球 4個交換
C13. パネル清掃
C14A. 修理前 SP端子基板
C14B. 修理後 SP端子基板 リレー2個交換
C14C. 修理前 SP端子基板裏
C14D. 修理後 SP端子基板裏  全ての半田をやり修す
C15A. 修理前 SP端子
C15B. 修理後 交換したSP端子
C16A. 修理前 RCA端子
           写真紛失
C16B. 修理後 RCA端子 ユーザーの要望で交換する
C17. 交換部品 電解コンデンサー126個??
C18A. 修理前 上から
C18B. 修理後 上から
C18C. 修理前 下から
C18D. 修理後 下から
E. 測定・調整
E1. 出力/歪み率測定・調整
E2A. 出力・歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.08% at=1000HZ AUX端子入力
E2B. 出力・歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.04% at=400HZ AUX端子入力
E3A. 出力・歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.07% at=1000HZ MM端子入力
E3B. 出力・歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.08% at=400HZ MM端子入力
E4A. 出力.歪み率測定・調整  R−SP出力=36V=162W 歪み率0.05% at=1000HZ MC端子入力
E4B. 出力.歪み率測定・調整  R−SP出力=36V=162W 歪み率0.06% at=400HZ MC端子入力
E4C. 出力.歪み率測定・調整  L−SP出力=36V=162W 歪み率0.05% at=1000HZ MC端子入力
E4D. 出力.歪み率測定・調整  L−SP出力=36V=162W 歪み率0.06% at=1000HZ MC端子入力
E5. 24時間エージング。
S. Sansui AU−X1 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオプリメインアンプ、 AU−X1
パワーアンプ
実効出力(5Hz〜20kHz、THD 0.007%) 160W+160W(8Ω)、 220W+220W(4Ω)
実効出力(1kHz、THD 0.003%) 160W+160W(8Ω)、 220W+220W(4Ω)
全高調波歪率(5Hz〜20kHz) 0.007%以下(8Ω)、 0.008%以下(4Ω)
混変調歪率(70Hz:7kHz=4:1) 0.007%以下(8Ω)、 0.008%以下(4Ω)
出力帯域幅(IHF、THD 0.02%) 5Hz〜70kHz(8Ω)
周波数特性(1W) DC〜500kHz(+0dB、-3dB)
入力感度/インピーダンス(1kHz) 1V/33kΩ
S/N比(IHF、Aネットワーク) 125dB以上
チャンネルセパレーション(IHF、1kHz) 95dB以上
ライズタイム/フォールタイム 0.5μsec
スルーレイト ±260V/μsec
ヘッドホン端子出力 150mW(8Ω)
使用スピーカー 4〜16Ω(A、B)、 8Ω以上(A+B)
プリアンプ部
入力感度/インピーダンス(1kHz) Phono1、2(MM)=2.5mV(47kΩ)
Phono1、2(MC)=0.1mV(0.2kΩ以下)
AUX、Tuner=200mV(33kΩ)
Tape、Play1、2(PIN)=200mV(33kΩ)
最大許容入力(1kHz、THD 0.01%) Phono1、2(MM)=330mV
Phono1、2(MC)=40mV
出力電圧(1kHz) Tape、Rec1、2(PIN)=200mV(47kΩ時)
Pre Out1、2=1V(47kΩ時)
Max Pre Out(THD 0.05%)=10V(47kΩ時)
出力インピーダンス(1kHz) Tape Rec1、2(PIN)=600Ω以下
Pre Out1、2=600Ω以下
全高調波歪率 MC(1kHz、Rec Out)=0.005%以下
MM(20Hz〜20kHz、Rec Out)=0.005%以下
Aux、Tuner、Tape Play1、2=0.005%以下
混変調歪率(70Hz:7kHz=4:1) Aux、Tuner、Tape Play1、2(1V時)=0.005%以下
周波数特性 Phono1、2(MC、RIAA偏差、20Hz〜20kHz)=±0.2dB
Phono1、2(MM、RIAA偏差、20Hz〜20kHz)=±0.2dB
SN比(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット) Phono1、2(MC)=76dB以上
Phono1、2(MM)=91dB以上
Aux、Tuner、Tape Play1、2=100dB以上
入力換算雑音
(Aネットワーク、ショートサーキット)
Phono1、2(MC)=-156dBV
Phono1、2(MM)=-143dBV
チャンネルセパレーション
(IHF、1kHz)
Phono1、2(MC)=70dB以上
Phono1、2(MM)=75dB以上
Aux、Tuner、Tape Play1、2=80dB以上
入力間セパレーション
(1kHz、ショートサーキット)
Tuner-Phono1、2(MM)=90dB以上
Tape Play1、2-Phono1、2(MM)=90dB以上
Tuner-Tape Play1、2=100dB以上
Tape Play1-Tape Play2=100dB以上
サブソニックフィルター 16Hz(-3dB、6dB/oct)
その他
消費電力 400W(電気用品取締法)
外形寸法 幅480×高さ195×奥行450mm
重量 27.7kg
価格 ¥210,000(1979年11月発売)
         x1-5-2L
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