Marantz SC−9 2台目修理記録
平成18年6月12日持込  3月28日完成
A. 修理前の状況。
  • 電源入らず。

AE. バラック修理での測定。

B. 症状、原因。
  • 電源トランス焼損。
    EQ−AMP故障。

C. 修理状況
  • 電解コンデンサー交換=オーディオ・コンデンサー(ミューズ)使用。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。
    電源トランス交換。
    RCA端子修理。

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー          64個。
    メタライズド・フイルムコンデンサー 12個。
    電源トランス。
    TR(トランジスター)       6個。

E. 調整・測定

EE. 上位測定器による 調整・測定

F. 修理費   100,000円   オーバーホール修理

S. Marantz SC−9 の仕様(カタログ・マニアルより)

  
A. 修理前の状況
A1. 点検中 上から見る
A2. 点検中 下から見る
AE. バラック修理で測定
                  電源トランス焼損なので、外部より電圧供給する
AE1. 出力/歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max=1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
AE2A. 出力電圧200m1V  歪み率=10% 測定レンジ=10% AUX入力 400HZ
C. 修理状況
C1A. 修理前  電源基板
C1B. 修理後  電源基板 TR(トランジスター)2個、電解コンデンサー8個、整流ダイオード4個交換、フイルムコンデンサー4個追加。
C1C. 修理前  電源基板裏
C1D. 修理(半田補正)後  電源基板裏 全半田やり直す
C1E. 完成電源基板裏 フラックスを取り洗浄後
C2A. 修理前  HeadPhoneAMP基板
C2A1. 修理後  HeadPhoneAMP基板 接着剤により腐食したTR(トランジスター)の足、真ん中の1本は断線。
C21B. 修理後 HeadPhoneAMP基板 TR(トランジスター)4個、電解コンデンサー4個、フイルムコンデンサー6個交換
C2A1. 修理後  HeadPhoneAMP基板 ラッピングも念の為、半田を流し込む
C2C. 修理前 HeadPhoneAMP基板裏
C2C1. 修理前 HeadPhoneAMP基板裏、半田不良ケ所
C2D. 修理(半田補正)後  HeadPhoneAMP基板裏 全半田やり直す
C2E. 完成HeadPhoneAMP基板裏 フラックスを取り洗浄後
C3. 修理中 後シャーシを倒し、RCA端子基板を修理する。
C3A. 修理前  メイン基板
C3B. 修理後  メイン基板 電解コンデンサー20個、フイルムコンデンサー2個交換
C3C. 修理前  メイン基板裏
C3D. 修理(半田補正)後  メイン基板裏 全半田やり直す
C3E. 完成メイン基板裏 フラックスを取り洗浄後
C3F. 修理前  メイン基板・接続端子基板
C3G. 修理(半田補正)後  メイン基板・接続端子基板 全半田やり直す
C3H. 完成メイン基板・接続端子基板
C4A. 修理前 テープEQ基板換
C4B. 修理後 テープEQ基板 電解コンデンサー6個交換
C4C. 修理前 テープEQ基板裏
C4C−1. 修理中 テープEQ基板裏、遊んでいるSWも使用したい。
C4D. 修理(半田補正)後 テープEQ基板裏 全半田やり直す
C4E. 完成テープEQ基板裏 フラックスを取り洗浄後
C5A. 修理前 VR基板(VR=Volume)
C5A1. 修理中 VR基板(VR=Volume) 設計変更で手直しした所!! 接着材も剥がれている。
C5A2. 修理後 VR基板(VR=Volume) 設計変更で手直しした所を基板カットして修理
                       カットして修理した所は、「C5D.修理(半田補正)後 VR基板裏」 参照
C5B. 修理後 VR基板 電解コンデンサー6個、フイルムコンデンサー2個交換
C5C. 修理前 VR基板裏
C5D. 修理(半田補正)後 VR基板裏 全半田やり直す
C5E. 完成VR基板裏 フラックスを取り洗浄後
C5F. 修理前 VR基板ラッピング
C5G. 修理後 VR基板ラッピング
C5H. 修理前 VR基板支えガイド、割れている
C5H. 修理前 VR基板支えガイド、接着剤+錫メッキ線で補強
C6A. 修理前 EQ−AMP基板(PhoneEqualizerAmplifier)
C6B. 修理後 EQ−AMP基板 電解コンデンサー8個、フイルムコンデンサー2個交換、フイルムコンデンサー2個追加
C6C. 修理前 EQ−AMP基板裏(PhoneEqualizerAmplifier)
C6D. 修理(半田補正)後 EQ−AMP基板裏 全半田やり直す
C6E. 完成EQ−AMP基板裏 フラックスを取り洗浄後
C7A. 修理中 MC−AMP基板
C7B. 修理前 MC−AMP基板 シールドケースを取る
C7C. 修理後 MC−AMP基板 電解コンデンサー12個交換、フイルムコンデンサー2個追加
C7D. 修理前 MC−AMP基板裏
C7E. 修理(半田補正)後 MC−AMP基板裏 全半田やり直す
C7F. 完成MC−AMP基板裏 フラックスを取り洗浄後
C8A. 修理前 入力SW基板
C8B. 修理前 入力SW基板裏
C8C. 修理(半田補正)後  入力SW基板裏 全半田やり直す
C8D. 完成入力SW基板裏 フラックスを取り洗浄後
C9A. 修理前 Cartridge-Load-SW基板裏
C9B. 修理前 Cartridge-Load-SW基板裏
C9C. 修理(半田補正)後 Cartridge-Load-SW基板裏 全半田やり直す
C9D. 完成Cartridge-Load-SW基板裏 フラックスを取り洗浄後
CAA. 修理中 右Tone基板
CAB. 修理前 右Tone基板裏
CAC. 修理(半田補正)後 右Tone基板裏 全半田やり直す
CAD. 完成右Tone基板裏 フラックスを取り洗浄後
CAE. 修理中 左Tone基板
CAF. 修理前 左Tone基板裏
CAG. 修理(半田補正)後 左Tone基板裏 全半田やり直す
CAH. 完成左Tone基板裏 フラックスを取り洗浄後
CBA. 修理前 出力SW基板
CBB. 修理前 出力SW基板裏
CBC. 修理(半田補正)後 出力SW基板裏 全半田やり直す
CBD. 完成出力SW基板裏 フラックスを取り洗浄後
CCA. 修理中 後シャーシを倒し、RCA端子基板を修理する。
CCB. 修理前 入出力RCA端子基板
CCC. 修理後 入出力RCA端子基板 アロンアルファで補強する、この後、不要なアロンアルファを拭き取る。
CCD. 修理前 入出力RCA端子基板裏
CCE. 修理(半田補正)後 入出力RCA端子基板裏、 ラッピングも念の為、半田を流し込む。
CCF. 完成入出力RCA端子基板裏 フラックスを取り洗浄後
CD. パネル清掃
CEA. 交換部品
CEB. 交換部品、衝撃電流で温度フューズが切れた電源トランス、下の赤・茶色の線が1次巻き線
CFA. 修理前 上から見る 
CFB. 修理後 上から見る
CFC. 修理前 下から見る
CFD. 修理後 下から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整 ケース(シールド)に入れていないので、実際はもう少し良い
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E2A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% AUX入力 1000HZ
E2B. 出力電圧1V 歪み率=0.01% 測定レンジ=0.1% AUX入力 400HZ
E3A. 出力電圧1V 歪み率=0.01% 測定レンジ=0.1% MM入力 1000HZ
E3B. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MM入力 400HZ
E4A. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC入力 1000HZ
E4B. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC入力 400HZ
E5A. 出力電圧13V 歪み率=0.01% 測定レンジ=0.1% AUX入力 1000HZ
               見かけによらず、力が有るので注意
E5B. 出力電圧13V 歪み率=0.01% 測定レンジ=0.1% AUX入力 400HZ
               見かけによらず、力が有るので注意
EE. 上位測定器による 調整・測定
EE0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
EE2A. 入出力特性測定(AUX入力)
       AUX入力端子へ150mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE2B. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最大
       AUX入力端子へ150mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE2C. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最小
       AUX入力端子へ150mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE2D. 入出力特性測定(AUX入力) MID 最大
       AUX入力端子へ150mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE2E. 入出力特性測定(AUX入力) MID 最小
       AUX入力端子へ150mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE2F. 入出力特性測定(AUX入力) Low・HIGH−FIL ON
       AUX入力端子へ150mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE2G. 歪み率特性測定(AUX入力)
       AUX入力端子へ150mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE3. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−2
       MM入力 入力電圧=2mV一定入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
EE4. 入出力特性測定(MC入力)=PHONO−1
       MC入力端子へ0.11mV入力。 VRはmax。 左出力=薄(細い)色。 右出力=濃い(太い)色。
E6. 完成 引き続き24時間エージング
S. Marantz SC−9 の仕様(カタログ・マニアルより)
型式 ステレオコントロールアンプ
入力感度/インピーダンス Phono1、2、MM=2mV/1kΩ、10kΩ、27kΩ、47kΩ、100kΩ
Phono1 MC=0.2mV/10Ω、47Ω、100Ω、220Ω
High Level=150mV/40kΩ
定格出力/インピーダンス 1.5V/100Ω
全高調波歪率 0.004%以下
混変調歪率 0.004%以下
周波数特性 20Hz〜20kHz ±0.2dB(RIAA)
SN比(IHF-A) Phono MM=88dB
Phono MC=70dB
High Level=104dB
外形寸法 幅474x高さ172x奥行266mm
重量 11.5kg
価格 ¥185,000(1982年頃)
                       sc-9_22z
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