Nakamichi PA−70 修理記録
平成15年5月12日到着 5月19日完了
寸評 このAMPを使用している方は、SP出力にDC漏れがあり、SPがダメージを受ける為、改造が必要です
    アースラインが浮いています
    よって、AMPのシャーシにSPの線(アース側)や入力のRCAプラグのアース側も接続してはいけません
    RL(左右)SPのアース線も接続(共通)してもいけません
A. 修理前の状況
  • 左チャンネルスピーカの高音部から、「ジー」という音が継続的に発生。
    夜間に小 音量で聞いているときなど、リスニングポジションからでも聞こえる程度の音。
    な お、ウーファーに耳を近づけると、「ボー」という音として聞こえる。
      上記の異音の音量は、プリアンプのボリューム位置に連動しておらず、ほぼ一定。
    異音は聞こえるものの、音楽信号自体が歪んでいるようには聞こえない。
      パワーアンプを電源オンの状態でプリアンプを電源オフすると、スピーカから発せ られる上記の異音がかなり激しくなる(スピーカにダメージを与えるのではと思われ る程度の大きさ)。
    従って、電源オンはプリ、パワーの順で、電源オフはパワー、プ リの順で行うよう、常に気を付けている。
    なお、パワーアンプを電源オフしてから暫 くの間は、「ジー」の音が継続する(おそらく、コンデンサの放電期間?)。
      たまにトランスが唸ることがあるが、トランスが唸ったときの方が「ジー」音は多少大きくなるような気がする。

B. 原因
  • 経年変化による劣化?
    日本向けに改造する。

C. 修理状況
  • 初段FET交換。
    半固定VR 交換。
    DCバランス半固定VR追加。
    フイルムコンデンサ− 1部交換。
    電解コンデンサ−交換。
    出力リレー 交換。
    電源リレー 交換。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。

D. 使用部品
  • 半固定VR                                4個。
    フイルムコンデンサー                         2個。
    電解コンデンサー(オ−デオコンデンサ−ミューズ使用)    20個。
    出力リレー                                2個。
    電源リレー                                1個。
    FET(電解トランジスター)                      2個。
    増設リレー                                1個。

E. 調整・測定

F. 修理費 60,000円   <<オーバーホール修理>>

G. 再修理 平成16年5月16日到着 6月4日完了
         再修理費            26,000円「WBTのSP端子込み」

S. Nakamichi PA−70 の仕様(マニアル・カタログより)
C. 修理状況.
C11. 修理前  電源制御基板
C12. 修理後  電源制御基板  電解コンデンサー2個、リレー交換 リレー増設(配線はこれから)
C13. 修理前  電源制御基板裏
C14. 修理(ハンダ補正)後   電源制御基板裏
C21. 修理前  L側AMP基板
C22. 修理後  L側AMP基板
            電解コンデンサ−6個交換&1個追加、FET交換  半固定VR1個交換&1個追加
C23. 修理前  L側AMP基板2
C24. 修理後  L側AMP基板2 SP接続リレー交換
C25. 修理前  L側AMP基板裏
C26. 修理(ハンダ補正)後   L側AMP基板裏
C31. 修理前  R側AMP基板
C32. 修理後  R側AMP基板
            電解コンデンサ−6個交換&1個追加、FET交換  半固定VR1個交換&1個追加
C33. 修理前  R側AMP基板2
C34. 修理後  R側AMP基板2 SP接続リレー交換
C35. 修理前  R側AMP基板裏
             写真紛失
C36. 修理(ハンダ補正)後   R側AMP基板裏
C4. 交換部品
C51. 修理前 上から見る
C52. 修理後 上から見る
C53. 修理後 上から見る拡大 電解コンデンサー4個追加
E. 調整・測定.
E1. 修理前 出力、歪み測定
E21. SP出力=40V=200W  歪み率=0.03%歪み AUX入力 1000HZ
E22. SP出力=40V=200W  歪み率=0.04%歪み AUX入力 400HZ
E4. 完成 24時間エージング
G. 再修理
G1. R側AMPDC漏れでプロテクト動作  初段FET、前段TR(トランジスター)交換、4個は破壊して取り外し
G2A. 修理前SP接続端子
G2B. 修理後SP接続端子 WBT製品使用
Amp Repair Studio
G3. WBTのお化粧して貰い完成し「ご機嫌」、これから一生懸命働くでしょう
Amp Repair Studio
G4. 完成 24時間エージング
Amp Repair Studio
S. Nakamichi PA−70 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオパワーアンプ PA-70
定格出力(新IHF) 330W+330W(4Ω、両ch駆動、20Hz〜20kHz、0.1%THD)
200W+200W(8Ω、両ch駆動、20Hz〜20kHz、0.1%THD)
ダイナミックパワー 550W(4Ω、片チャンネル当り)
300W(8Ω、片チャンネル当り)
ダイナミックヘッドルーム(新IHF) 2.2dB(4Ω)1.7dB(8Ω)
パワーバンド幅 5Hz〜50kHz(100W、0.1% THD)
ダンピングファクター(新IHF) 60以上(20Hz〜20kHz)
入力感度/インピーダンス(新IHF) 2.0V/75kΩ(定格出力)140mV(1W出力)
周波数特性(新IHF) 20Hz〜20kHz +0 -0.5dB(1W)、 7Hz〜150kHz +0 -3dB(1W)
S/N比(IHF A-WTD) 120dB以上(入力ショート、定格出力)
残留ノイズ(IHF A-WTD) 25μV以下
全高調波歪率 0.1%以下(定格出力、20Hz〜20kHz)
混変調歪率 0.1%以下(定格出力、60Hz:7kHz=4:1)
ステレオセパレーション(入力ショート) 110dB(100Hz)、 100dB(1kHz)、 80dB(10kHz)
出力トランジスタ数 16個(片チャンネル当り)
最大出力電流(片チャンネル当り) 18A連続50Aピーク
電源部 700Wトロイダルトランス
132,000μF電源フィルターコンデンサー
(33,000μF×4)
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 最大840W
外形寸法 幅435×高さ200×奥行421mm
重量 約27kg
価格 38万円/1987年、35万円/1989年
        Copyright(C) 2012 Amp Repair Studio All right reserved.                        pa-70-q
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。 写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。写真(画像)は表示よりも、実サイズは大きいです。 細かい所を見たい場合は画像をダウンロードして見てください。