YAMAHA C2. 2台目修理記録
2008/5/14.到着  9/7.完成
注意 このAMPは基板が逆さになっております。
    よって、内部に熱がこもり、コンデンサーの寿命が短いです。 放熱には十分気を使ってください。
使用上の注意
A. 修理前の状況
  • 関西の某中古販売店で購入。
    ポップノイズが出る。

B.  原因・現状
  • EQ−AMPは雑音・歪み多い。
    バッファーAMP歪み多い。
    このAMPは基板が逆さになるため、放熱が悪く、熱がこもり、電解コンデンサーの劣化が進みます。

C. 修理状況
  • 全電解コンデンサー交換。
    半固定VR交換。
    TR(トランジスター)交換。
    リレー修理(内部接点交換)。
    EQ−AMP初段FET(Field Effect Transistor)交換。
    3Pインレット取り付け。

D.  使用部品
  • オーディオ用電解コンデンサー          27個(ニチコン・ミューズ使用)。
    フイルムコンデンサー               24個。
    半固定VR                      10個。
    TR(トランジスター)                 4個。
    FET(Field Effect Transistor)              2個。
    3Pインレット                      1個。

E. 調整・測定

2C. 2次修理状況
  • 関西の某中古販売店での修理で、「BASS_VR」の組み付け間違いが原因!
    修理は不能なので中古器から部品取りし交換。 費用は特別に 11,000円。

F. 上位測定器による 調整・測定

F.  修理費(改造費)  100,000円
                 オーバーホール修理

S. YAMAHA C2 の仕様(カタログ・マニアルより)

A.修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A1.  点検中 下から見る
A21.  点検中 熱の為、ビニールが後退した、電源部の電解コンデンサー。
A22.  点検中 接着材が取れた、電源部の定電圧TR(トランジスター)の放熱器。
A3.  点検中 上から見る
A4.  点検中 後から見る
A5.  点検中 電源コード周り
A6.  点検中 ケース(上蓋+後パネル)取り付けビス、会わない+ドライバーを使用したのか、つぶれている。
            可能な限り、内部の綺麗な物と交換する。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11.  修理前 電源基板
C12.  修理後 電源基板 TR(トランジスター)4個、電解コンデンサー5個、半固定VR2個交換
C13.  修理前 電源基板裏
C14.  修理(半田補正)後 電源基板裏  全ての半田をやり修す+余分なフラックスを取った後 
C15.  完成電源基板裏 洗浄後
C21.  修理前 コントロール基板
C22.  修理後 コントロール基板 TR(トランジスター)2個交換
C23.  修理前 コントロール基板裏
C24. 修理(半田補正)後 コントロール基板裏  全ての半田をやり修す
C25. 完成コントロール基板裏 洗浄後
C26. 修理(半田補正)後 コントロール基板裏 右側
C27. 完成コントロール基板裏 右側
C28. 修理(半田補正)後 コントロール基板裏 左側
C29. 完成コントロール基板裏 左側 洗浄後
C31.  修理前 EQ基板
C32.  修理後 EQ基板 TR(トランジスター)2個交換
C33.  修理前 EQ基板裏
C34. 修理(半田補正)後 EQ基板裏  全ての半田をやり修す
C35. 完成EQ基板裏 洗浄後
C41. 修理中 メインVR+バランスVR清掃 メインVR部 外さないで、接点復活材を使用すると、軸のグリスが溶け出し、
           やがて、抵抗体や接点に皮膜を作る事になる。 松下電器製。
C42. 修理中 メインVR清掃
C43. 修理後 バランスVR清掃
C44. 完成メイン・バランスVR
C51. 修理前 入出力RCA端子郡
C52. 修理前 入出力RCA端子郡の接続端子郡の半田補正をこの隙間からするはずでしたが!
                                    端子部にぐらつきがあるので、以下「C6A.〜C7G.」 の修理参照
C53. 修理前 入出力RCA端子郡裏
C54. 修理(ハンダ補正)後 入出力RCA端子郡裏 全ハンダやり直す
C55. 完成入出力RCA端子郡裏、清掃後
C61. 修理前 RCA端子基板裏、RCA端子を取り除く
C62. 修理中 RCA端子基板裏、接続端子の半田部分を広げる。
C63. 修理(ハンダ補正)後 RCA端子基板裏 全ハンダやり直す
C64. 完成RCA端子基板裏、清掃後
C71. 修理前 RCA端子、基板より取りはずす。
C72. 修理前 RCA端子、カシメ構造でゆるみが出ている。
C73. 修理前 RCA端子、カシメ部分拡大。
C74. 修理後 RCA端子、カシメ部分に半田を盛る。
C75. 修理後 RCA端子、カシメ部分に半田を盛る。
C76. 修理後 RCA端子、拡大。
C77. 修理後 RCA端子、さらにホットボンドで補強する。
C78. 完成RCA端子。
C81. 修理中 ACインレットソケット取付場所
C82. 修理中 ACインレットソケット取付 穴開け
C83.完成  ACインレットソケット取付
C91. 修理前 出力リレー
C92. 修理後 出力リレー交換後 メーカー名は写真上で消しました
CA1.  修理前 電源部の定電圧TR(トランジスター)の放熱器。
CA2.  修理後 電源部の定電圧TR(トランジスター)の放熱器。
CB. パネル清掃
CC. 交換部品 
CD1. 修理前 上から
CD2. 修理後 上から
CD3. 修理前 下から
CD4. 修理後 下から
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、SP出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側SP出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側SP出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=SP出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E11. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) AUX入力 1000HZ
E12. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) AUX入力 400HZ
E21. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MM−2入力(PHONO−2) 1000HZ
E22. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) MM−2入力(PHONO−2) 400HZ
E31. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) MM入力(PHONO−3) 1000HZ 
E32. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) MM入力(PHONO−3) 400HZ
E41. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) MC入力(PHONO−1) 1000HZ
E42. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) MC入力(PHONO−1) 400HZ
E51. 出力電圧11V 歪み率=0.01% 測定レンジ=0.1% MC入力(PHONO−1) 1000HZ、この上で飽和する 
E52. 出力電圧11V 歪み率=0.01% 測定レンジ=0.1% MC入力(PHONO−1) 400HZ、この上で飽和する
2C. 2次修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
2C1. 右側のBASS−VRの組み付けが、前と後が逆!
2C2. 部品取りに購入した、正しい位置。 これと交換する。
2C3. フレームやSWウエハス取り付部が曲がっている?
2C4. フレームやSWウエハス取り付部が曲がっている2?
2C5. 取り外し、清掃後、ばらさなくても綺麗になる。
2C6. 交換後
F. 上位測定器による 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
    完全に組み立てて有ります。
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
F21. 入出力特性測定(AUX入力)
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F22. 入出力特性測定(AUX入力) Low−Cut ON
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F23. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最大
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F24. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最小
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F25. 歪み率特性測定(AUX入力)
     AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax  左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F3. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−2
      MM入力 入力電圧=2mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F4. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−1
     MC入力端子へ2mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F5. 入出力特性測定(MC入力)=PHONO−1
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
E6. 引き続き24時間エージング、左はMcIntosh MR−65B
S. YAMAHA C2 の仕様(カタログ・マニアルより)
型式 コントロールアンプ C2
入力感度/インピーダンス Phono1/2=2mV/47kΩ
Phono3(MC)=50μV/10kΩ
Tuner、Aux=120mV/47kΩ
Tape PB A/B=120mV/47kΩ
最大許容入力 Phono1/2=30mV(20Hz)、300mV(1kHz)、3000mV(20kHz)
Phono3= 1.25mV(20Hz)、7.5mV(1kHz)、20mV(20kHz)
出力レベル/インピーダンス Pre out 1/2=775mV/400Ω
Rec out 1/2=120mV/660Ω
周波数特性 Phono1/2/3(RIAA偏差)=30Hz?15kHz ±0.2dB
Tuner、Aux=5Hz?100kHz +0 -1.5dB
Tape A/B=5Hz?100kHz +0 -1.5dB
SN比(IHF-Aネットワーク) Phono1/2=85dB(2mV定格入力時、入力ショート)、
        99dB(10mV入力時、入力ショート)
Phono3=70dB(50μV定格入力時、入力50Ωショート)
Tuner、Aux=100dB(入力ショート)
残留ノイズ -∞dB
歪率 Phono1/2=0.003%以下(VRmax、7.75V出力)
        0.003%以下(VR-30dB、775mV出力)
Phono3(MC)= 0.02%以下(VRmax、7.75V出力)
          0.05%以下(VR-30dB、775mV出力)
Tuner、Aux、Tape A/B= 0.003%以下(VRmax、7.75V出力)
                0.003%以下(VR-30dB、775mV出力)
トーンコントロール カットオフ周波数
 Bass=350Hz
 Treble=3.5kHz
変化量(Bass=20Hz、Treble=20kHz)
 0、±1.5、±1.5、±2.0、±3.0、±4.0、±5.0、±6.0、±8.0、±10dB
サブソニックフィルター 15Hz、12dB/oct
ミューティング -20dB、off
使用半導体 IC=2個
FETモジュール=4個
FET=2個
トランジスタ=61個
ツェナーダイオード=7個
ダイオード=23個
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 25W
外形寸法 幅435×高さ72×奥行320mm
重量 7.8kg
価格 150,000(1976年頃)
                         c2-2-2c
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