QUAD 606. 3台目修理記録
平成23年4月26日到着   5月31日完成
A. 修理前の状況
  • 長年使用しております。 数年前からトランスがブーンと唸ります。
    何でもないと言えば何でもないのですが、気になりだすとかなり気になります。
    友人がコンデンサーを全てブラックゲートというものに、まだ青色LEDがあまり 一般的でないときに電源ランプを緑のものから交換してくれたアンプ です。
    44プリと一緒に使っております。


T.修理前点検測定

B. 原因

  • 電源電解コンデンサー容量不足で出力不足。
    電源トランス絶縁物劣化により唸り音。

C. 修理状況
D. 使用部品
  • 電解コンデンサー                              14個。
    WBT−0730PL                 1組(定価で工賃込み)。
    WBT−0201                  1組(定価で工賃込み)。
    下足                                     1組4個。

E. 調整・測定

F. 修理費              98,800円  オーバーホール修理。

S. QUAD 606 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A21. 点検中 上から見る
A22. 点検中 下から見る。
A23. 点検中 輸入会社の商標。
A31. 点検中 下前から見る
A32. 点検中 下前左から見る
A33. 点検中 下後から見る
A34. 点検中 下後左から見る
A41. 点検中 騒音の測定、電源OFF時。
A42. 点検中 通電時、電源トランスの唸り音測定。
A51. 点検中 上カバーを取り、上から見る。
A52. 点検中 電源ブロック電解コンデンサーが交換されている(2200μF×2=4400μF)、容量が足りない! 正規は最低でも6800μF
A53. 点検中 マイナス側電源ブロック電解コンデンサーの絶縁処理がされていない。
A54. 点検中 改造者の署名。
A55. 点検中 配線の皮膜の損傷。
A61. 点検中 カットコアの電源トランス。
A62. 点検中 カットコアの電源トランスを取り出す、 日本製と異なりカットコアの締結バンドが無い。
A63. 点検中 カットコアの電源トランスを取り出す、裏側。
A64. 点検中 騒音防止が目的? 下蓋(放熱器)裏に貼られた、スポンジ、熱による経年劣化で剥げている。
A71. 点検中 RCA端子、WBT−0201に交換。
A72. 点検中 SP端子、WBT−0730PLに交換。
A73. 点検中 SP端子、WBT製に交換、SP線は横方向から差し込むのが良い。
A81. 点検中 下蓋の足。
T. 修理前点検測定
T1. 出力・歪み率測定。
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)。   下段中右上=周波数計。
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定。 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
T21. R側SP出力 30V=112W 歪み率=2%(測定レンジ=3%) 1000HZ
T22. L側SP出力 30V=112W 歪み率=1%(測定レンジ=3%) 1000HZ
T31. R側SP出力 30V=112W 歪み率=2.5%(測定レンジ=3%) 400HZ
T32. L側SP出力 30V=112W 歪み率=2.5%(測定レンジ=3%) 400HZ
C. 修理状況
C1. 修理中 基板を外したシャーシ
C11. 修理前 R側AMP基板。
C12. 修理後 R側AMP基板。 電解コンデンサー3個交換
C112. 修理前 R側AMP基板引きだし配線、エミッター抵抗も交換されている。電源・SP出力端子は引出し線を半田付け。
C113. 修理後 R側AMP基板引きだし配線、電源・SP出力端子は基板直付けに変更。
C13. 修理前 R側AMP基板裏、銅箔が補強されている。
C14. 修理(半田補正)後 R側AMP基板裏 全半田やり直し、フイルムコンデンサー2個追加。
C15. 修理中 R側AMP基板裏修理中 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
C16. 完成R側AMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C21. 修理前 L側AMP基板
C22. 修理後 L側AMP基板。 電解コンデンサー3個交換
C212. 修理前 L側AMP基板引きだし配線、エミッター抵抗も交換されている。電源・SP出力端子は引出し線を半田付け。
C213. 修理後 L側AMP基板引きだし配線、電源・SP出力端子は基板直付けに変更。
C23. 修理前 L側AMP基板裏、銅箔が補強されている。
C24. 修理(半田補正)後 L側AMP基板裏 全半田やり直し、フイルムコンデンサー2個追加。
C25. 修理中 L側AMP基板裏修理中 不要なフラックスを落とす、 普通は掃除機で吸いながら行うので写真は撮らず。
C26. 完成L側AMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C27. 修理中 AMP基板への配線
C28. 修理中 AMP基板への配線、折角高い配線を使用したのに、端子に半田付け!
C31. 修理前 電源シャーシ
C32. 修理前 配置が悪く、電源シャーシ、整流器から電解コンデンサーへの配線が長くなっている!
         後の修理の操作性を犠牲にして、電源・SP出力端子の引出し線を半田付けしたり、電源配線を太くした、意味が無くなる
C32. 修理後 電源シャーシ。 電解コンデンサー4個交換
C41. 修理中 電源電解コンデンサ押さえ金具製作。 手作りは大変。
C42. 修理中 電源電解コンデンサ押さえ金具製作、裏側。
C43. 完成電源電解コンデンサ押さえ金具、塗装乾燥中。
C44. 完成電源電解コンデンサ押さえ金具、裏側。塗装乾燥中。
C51 修理前 端子パネル「SP出力端子・RCA入力端子」
C52. 修理中 端子パネル「SP出力端子・RCA入力端子」 穴開け
C53. 修理(交換)後 端子パネル「SP出力端子・RCA入力端子」
            RCA端子をWBT−0201に交換、SP出力端子をWBT−0730PLに交換。 
C54. 修理前 端子パネル裏
C55. 修理(交換)後 端子パネル裏
C56. 修理前 端子パネル裏
C57. 修理後 端子パネル裏、 太い電源コードを付けても良いように、ホットボンドで固定する。
C58. 修理前 端子パネル裏反対側
C59. 修理中 端子パネル裏反対側、 太い電源コードを付けても良いように、ホットボンドで固定する。
C61. 修理前 下蓋裏 貼られた、スポンジ、熱による経年劣化で剥げている。
C62. 修理中 下蓋裏 貼られたスポンジを取るが両面テープが残る。
C63. 修理中 下蓋左横裏 貼られたスポンジを取るが両面テープが残る。
C64. 修理中 下蓋右横裏 貼られたスポンジを取るが両面テープが残る。
C71. 修理中 カットコアの電源トランスを乾燥中。
C72. 修理中 カットコアの電源トランスを乾燥中、反対側。
C81. 修理後 右側放熱器取り付けネジを3本取り付ける。
C82. 修理後 左側放熱器取り付けネジを3本取り付ける。
C83. 修理前 底足、ゴムに欠けがある。
C84. 修理後 底足、ゴムに欠けた所にゴムをはめ込む。
C88. 交換部品
C91. 修理前 下から見る
C92. 修理後 下から見る
C93. 完成、 後から見る。綺麗になって帰ります。
E. 修理前の測定
E1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)。   下段中右上=周波数計。
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定。 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
E21. R側SP出力 35V=153W 歪み率=0.01%(測定レンジ=0.1%) 1000HZ
E22. R側SP出力 35V=153W 歪み率=0.01%(測定レンジ=0.1%) 400HZ
E31. L側SP出力 35V=153W 歪み率=0.01%(測定レンジ=0.1%) 1000HZ
E32. L側SP出力 35V=153W 歪み率=0.01%(測定レンジ=0.1%) 400HZ
E4. 24時間エージング中、 左=YAMAHA B−1. 4台目再修理
S. QUAD 606 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオパワーアンプ 606
両チャンネルを同時に駆動した場合の値です。
出力及び歪率 8Ω負荷、連続サイン波入力時、130Wまでのいかなる出力レベルにおいても
20Hz: 0.01%以下、1KHz: 0.01%以下、20KHz: 0.03%以下
周波数特性 20Hz-20KHz (-0.25dB),
13Hz-40KHz (-1.0dB)
パワーレスポンス 20Hz〜20kHz (−0.25dB)
入力感度 0.5Vrms(8Ω負荷、140W出力時)
クロストーク 100dB (100Hz), 85dB (1KHz), 65dB (10KHz)
SN比 105dB
電源入力 100V、50-60Hz。
最大消費電力 750W
ACアウトレット 本体の電源SWとは非連動、電力容量600W、又は6Aまで。
外形寸法 幅321×高さ133×奥行295.5mm。
重量 12kg
価格 28万円
                     qua6063-29
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