Technics SE−A7000 修理記録
平成23年5月23日到着    7月18日完成
A. 修理前の状況
  • 透明感ある繊細な音調が非常に気に入っており、 一生の愛機にしたいと思っております。
    オーバホール修理依頼。

T. 修理前点検測定

B. 原因
  • 各部経年劣化。

C. 修理状況
  • 初段FET(電解トランジスター)交換。
    RLバイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    配線手直し、補強。
    SP接続リレー交換
    RCA端子補強修理

K. サイドウッド修理
 別ファイルが開きます。

D. 使用部品
  • 初段FET              2個。
    バイアス/バランス半固定VR 8個。
    電解コンデンサー        43個。
    フイルムコンデンサー     12個。
    リレー               3個。
E. 調整・測定

F. 修理費     110,000円 オーバーホール修理。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. Technics SE−A7000 仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A13. 点検中 前右から見る
A14. 点検中 右から見る
A15. 点検中 後から見る
A16. 点検中 後左から見る
A17. 点検中 左から見る
A18. 点検中 上から見る
A19. 点検中 上蓋を取り、上から見る
A1A. 点検中 上蓋・シールドを取り、上から見る
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下前左から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下後右から見る
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A31. 点検中 AMP部を上からみる、大型電解コンデンサーは鉢巻きをしている。
A32. 点検中 AMP部を上からみる、鉢巻きは軽いスポンジなので、簡単に取れる。
A33. 点検中 基板を取り除き、AMP部を上からみる。
A34. 点検中 終段TR(トランジスター)供給電源電解コンデンサは 8200μF×2=16400μF
A41. 点検中 SP接続端子裏及び配線を見る。
A42. 点検中 アース銅バー(Technicsでは「ブスバー」と呼ぶ)上の半田屑。
A43. 点検中 ブスバーとR側電流ドライブAMP基板との接続部、 銅バーの下にゴムワッシャが有る? 締結ビスは鉄製。
A44. 点検中 ブスバーと電圧ドライブAMP基板との接続部、 銅バーの下にゴムワッシャが有る? 締結ビスは鉄製。
A51. 点検中 メイン基板のSP接続リレー。
     2個で2回路の切り替えなので、SPを4Ωの場合で、容量は5Aですので W=i×i×R=5×5×4=100W。
     SPを8Ωの場合で、容量は5Aですので W=i×i×R=5×5×8=200W。
A52. 点検中 メイン基板の引き出し線、コネクター接続とラッピング接続のごっちゃまぜ?
A61. 点検中 左後のサイドウッドの当たりキズ。
A62. 点検中 左後のサイドウッドの当たりキズ、裏側から見る。
A63. 点検中 左後のサイドウッドの当たりキズ、裏側から見る。
A64. 点検中 左後の本体の凹み。
A71. 点検中 右下のサイドウッドの当たりキズ、前下から見る。
T. 修理前点検測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T1. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中央 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル表示)。
   上段左端 交流電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 交流電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形表示、 赤表示=R出力、黄色表示=L出力。。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。
   下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
T21. R側SP出力電圧36V=162W出力 0.16%歪み(0.3%レンジ) 1000HZ
T22. L側SP出力電圧36V=162W出力 0.12%歪み(0.3%レンジ) 1000HZ
T31. R側SP出力電圧36V=162W出力 0.18%歪み(0.3%レンジ) 400HZ
T32. L側SP出力電圧36V=162W出力 0.1%歪み(0.3%レンジ) 400HZ
T4. RL VUメータ指示
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C01. 修理中 基板を取り除き、清掃し、CRCを軽く塗布し防錆対策、右半分が清掃済み。
C02. 修理中 製作(組立)者の配慮が無く、下記の様な配線!
C03. 修理中 後パネル裏も清掃し、CRCを軽く塗布し防錆対策。
C04. 修理中 基板を取り除き、清掃し、CRCを軽く塗布し防錆対策、右半分が清掃済み。
C11. 修理前 入力端子基板
C112. 修理前 入力端子基板のRCA端子裏側、これでは重く太いRCAケーブルは使用できない。
C113. 修理中 入力端子基板のRCA端子裏側、外側金具を半田付け、取り付け部は補強。
C114. 修理中 入力端子基板のRCA端子裏側、反対側から見る
C115. 修理後 入力端子基板のRCA端子裏側、さらにホットボンドで補強。
C116. 修理後 入力端子基板のRCA端子裏側、反対側から見る
C12. 修理後 入力端子基板 電解コンデンサー2個交換
C13. 修理前 入力端子基板裏
C14. 修理(半田補正)後 入力端子基板裏 半田を全部やり直す、フイルムコンデンサー2個追加。 普通はこれで完成。
C16. 完成入力端子基板  洗浄後防湿材を塗る。 写真が少し「ボケ気味」なのは防湿剤の性です。
C21. 修理前 電圧AMPブロック
C22. 修理後 電圧AMPブロック
C23. 修理前 電圧AMPブロック裏
C24. 修理後 電圧AMPブロック裏
C25. 修理前 電圧AMPブロック 終段FET(電解トランジスター)、銘が無記入?
C26. 修理前 電圧ドライブAMP基板
C27. 修理後 電圧ドライブAMP基板 半固定VR2個、電解コンデンサー4個交換
C28. 修理前 電圧ドライブAMP基板裏
C29. 修理(半田補正)後 電圧ドライブAMP基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C2A. 完成R側電圧ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C31. 修理前 R側電圧コントロールAMP基板
C32. 修理後 R側電圧コントロールAMP基板 初段FET、電解コンデンサー交換
C33. 修理前 R側電圧コントロールAMP基板裏
C332. 修理前 R側電圧コントロールAMP基板裏半田不良予備軍
C333. 修理前 R側電圧コントロールAMP基板裏半田不良予備軍2
C34. 修理(半田補正)後 R側電圧コントロールAMP基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C35. 完成R側電圧コントロールAMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C41. 修理前 L側電圧コントロールAMP基板
C42. 修理後 L側電圧コントロールAMP基板 初段FET、電解コンデンサー交換
C43. 修理前 L側電圧コントロールAMP基板裏
C432. 修理前 L側電圧コントロールAMP基板裏半田不良予備軍
C433. 修理前 L側電圧コントロールAMP基板裏半田不良予備軍2
C44. 修理(半田補正)後 L側電圧コントロールAMP基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C45. 完成L側電圧コントロールAMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C51. 修理前 R側電流AMPブロック
C52. 修理後 R側電流AMPブロック
C53. 修理前 R側電流AMPブロック裏
C54. 修理後 R側電流ドライブAMPブロック裏。 フイルムコンデンサー2個追加。
C55. 修理中 R側電流ドライブAMP終段TR(トランジスター)
C56. 修理前 R側電流ドライブAMP基板
C57. 修理後 R側電流ドライブAMP基板。 半固定VR交換。
C58. 修理前 R側電流ドライブAMP基板裏
C582. 修理中 R側電流ドライブAMP基板裏、銅箔損傷ケ所に接着材補強。
C583. 修理後 R側電流ドライブAMP基板裏、銅箔部分を広げ補強する。
C59. 修理(半田補正)後 R側電流ドライブAMP基板裏 半田を全部やり直す。 フイルムコンデンサー2個追加。 
C5A. 完成R側電流ドライブAMP基板裏
C61. 修理前 R側電流コントロールAMP基板
C62. 修理後 R側電流コントロールAMP基板。 半固定VR、電解コンデンサー8個交換。
C63. 修理前 R側電流コントロールAMP基板裏
C632. 修理中 R側電流コントロールAMP基板裏半田不良予備軍
C64. 修理(半田補正)後 R側電流コントロールAMP基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C65. 完成R側電流コントロールAMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C71. 修理前 L側電流AMPブロック
C72. 修理後 L側電流AMPブロック
C73. 修理前 L側電流AMPブロック裏
C74. 修理後 L側電流ドライブAMPブロック裏。 フイルムコンデンサー2個追加。
C75. 修理中 L側電流ドライブAMP終段TR(トランジスター)
C76. 修理前 L側電流ドライブAMP基板
C77. 修理後 L側電流ドライブAMP基板。 半固定VR交換。
C78. 修理前 L側電流ドライブAMP基板裏
C79. 修理(半田補正)後 L側電流ドライブAMP基板裏 半田を全部やり直す。 フイルムコンデンサー2個追加。
C7A. 完成L側電流ドライブAMP基板裏
C81. 修理前 L側電流コントロールAMP基板
C82. 修理後 L側電流コントロールAMP基板。 半固定VR、電解コンデンサー8個交換。
C83. 修理前 L側電流コントロールAMP基板裏
C832. 修理中 L側電流コントロールAMP基板裏半田不良予備軍
C833. 修理中 L側電流コントロールAMP基板裏半田不良予備軍2
C84. 修理(半田補正)後 LR側電流コントロールAMP基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C85. 完成L側電流コントロールAMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C91. 修理前 スピーカ切換基板
C92. 修理前 スピーカ切換基板裏
C93. 修理(半田補正)後 スピーカ切換基板裏 半田を全部やり直す。
C94. 完成スピーカ切換基板裏  洗浄後防湿材を塗る
CA1. 修理前 ヘッドホン端子基板・SP切換SW基板
CA2. 修理前 ヘッドホン端子基板裏・SP切換SW基板裏
CA3. 修理(半田補正)後 ヘッドホン端子基板裏・SP切換SW基板裏 半田を全部やり直す。
CA4. 完成ヘッドホン端子基板裏・SP切換SW基板裏  洗浄後防湿材を塗る
CA5. 修理前 メータ照明ランプ基板
CA6. 修理前 メータ照明ランプ基板裏
CA7. 修理(半田補正)後 メータ照明ランプ基板裏
CA8. 完成メータ照明ランプ基板裏  洗浄後防湿材を塗る
CB1. 修理前 メイン基板
CB2. 修理後 メイン基板。 SP接続リーレー3個、半固定VR2個、電解コンデンサー21個交換。
CB22. 修理前 メイン基板ラッピング
CB23. 修理後 メイン基板ラッピング、ラッピング線に半田を浸み込ませる
CB24. 修理前 メイン基板ラッピング2、整流器の曲げ方向が不適切で、左のコネクターが外しにくい!
CB25. 修理後 メイン基板ラッピング3、ラッピング線に半田を浸み込ませる
CB26. 修理前 メイン基板ラッピング3、整流器の曲げ方向が不適切で、左のコネクターが外しにくい!
CB27. 修理後 メイン基板ラッピング3、ラッピング線に半田を浸み込ませる
CB3. 修理前 メイン基板裏
CB32. 修理中 メイン基板裏半田不良予備軍
CB33. 修理中 メイン基板裏半田不良予備軍2
CB34. 修理前 メイン基板裏半田不良予備軍3
CB35. 修理前 メイン基板裏、リード線曲げ方向不良
CB4. 修理(半田補正)後 メイン基板裏。 半田を全部やり直す。 フイルムコンデンサー2個追加。
CB6. 完成メイン基板裏  洗浄後防湿材を塗る
CC1. 修理前 フューズ基板
CC12. 修理前 フューズ基板ラッピング
CC13. 修理後 フューズ基板ラッピング、ラッピング線に半田を浸み込ませる
CC14. 修理前 フューズ基板ラッピング2
CC15. 修理後 フューズ基板ラッピング2、ラッピング線に半田を浸み込ませる
CC3. 修理前 フューズ基板裏
CC4. 修理(半田補正)後 フューズ基板裏 半田を全部やり直す。
CC5. 完成フューズ基板裏  洗浄後防湿材を塗る
CD1. 交換した部品
CE1. 修理前 上から見る
CE2. 修理後 上から見る
CE3. 修理前 下から見る
CE4. 修理後 下から見る
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   上段中央オーディオアナライザ VP−7723B=R側測定。LED表示は右から、「歪み率」、「SP出力電圧」、「周波数」。
   下段中央オーディオアナライザ VP−7723B=L側測定。
   上段右端オシロ TDS−2024=R側出力波形表示。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。
   下段右端オシロ TDS−2024=L側出力波形表示。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。
   下段中央オーディオアナライザ VP−7723Bから発振出力+ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。
測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A
E1. R側SP出力電圧38.5V=185W出力 0.004%歪み 100HZ。
     L側SP出力電圧36.7V=168W出力 0.005%歪み 100HZ。
E2. R側SP出力電圧36.2V=131W出力 0.009%歪み 500HZ。
     L側SP出力電圧35.6V=158W出力 0.01%歪み  500HZ。
E3. R側SP出力電圧37.4V=175W出力 0.01%歪み 1KHZ。
     L側SP出力電圧36.9V=170W出力 0.01%歪み  1KHZ。
E4. R側SP出力電圧37.4V=175W出力 0.04%歪み 5KHZ。
     L側SP出力電圧36.9V=170W出力 0.04%歪み 5KHZ。
E5. R側SP出力電圧10.5V=14W出力 0.005%歪み 1KHZ。
     L側SP出力電圧10.3V=13W出力 0.004%歪み 1KHZ。
E6. 完成  24時間エージング。
Y. ユーザー宅の設置状況
Y1. 設置状況、 正面から見る。
S. Technics SE−A7000 仕様(マニアル・カタログより) 
型式 ステレオパワーアンプ SE−A7000
定格出力・歪率
       (NORMAL/DC入力時)
240W+240W(4Ω、20Hz〜20kHz、0.005%)
200W+200W(6Ω、20Hz〜20kHz、0.005%)
170W+170W(8Ω、20Hz〜20kHz、0.005%)
周波数特性 20Hz〜20kHz +0 -0.1dB
0.8Hz〜150kHz +0 -3dB
入力感度/入力インピーダンス Normal/DC=1.2V/47kΩ
Balance=1.2V/600Ω
S/N比 93dB(EIAJ)、 120dB(IHF'66)・
残留雑音電圧 300μV
ダンピングファクター 120(8Ω)
メーター指示範囲/指示精度 0.0001W〜300W(8Ω)、-60dB〜+2dB/ -40dB以上 ±3dB、-40dB未満 ±5dB
メーターアタックタイム
         /リカバリタイム
100μSec/300mSec
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 約420W
外形寸法 幅483mm×高さ208mm×奥行476mm
重量 約38kg
標準価格 受注生産品 450,000円(1992年12月現在)
特長 1.新開発のMOSクラスAA回路
2.新開発のMASTERシリーズの大容量電解アルミコンデンサー10個、
  総容量75,000μF(93,600μF=Ver.4.0)。
3.電源トランスは3個、左右チャンネルの電流供給アンプ用に各1個、
  両チャンネルの電圧制御アンプ用に1個。
4.3mm厚天板、高剛性シャーシ、大型インシュレータ、鏡面サイドウッドなどを採用。
5.バランス入力端子を搭載しています。
6.10mm厚のブロンズグラス付き、大型パワーメータ(0.0001W〜300W)。
7.OFCブスバーとLC-OFC内部配線。
8.電子式スピーカーセレクタ。
9.スピーカー端子はアルミベースにマウントされた金メッキ大型端子。
10.極性表示付きPC-OCC電源コード。
1994年度 Good Design Award 受賞
                    a7000-4i
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