MusicReference RM−5. 2台目修理記録
   同時修理 QUADU. 9台目  QUADU. 10台目         2021/3/23到着  6/2完成
A. 修理前の状況
  • プリアンプの件でご相談です。
    ミュージックリファレンスRM-5MK2を所有しています。
    20年くらい前に新品で購入し2月まで聴いていました。QUADUの故障と同時期にヒューズが切れたためヒューズは入れ替え電源が入ることは確認しています。
    過電流が流れた可能性があり、恐くてこれ以降は聞いていません。
    これまでに真空管は2回交換し、今のは「ア**ランス」で購入しました。
    他の部品は一度も交換しておらず、メンテナンスも行っていません。
    音量の上下や左右のバランスの崩れ、時折片方が聞こえなくなるなど気になっていました。
    QUADが悪いのかこれが悪いのか不明でした。
    この機会にプリアンプの修理もお願いしたい。

B. 原因
  • 各部経年劣化あり。

U. TubeTester HickokTV−2C/Uによる付属真空管測定
C. 修理状況

D. 使用部品
  • MT−9ピン真空管ソケット                         3個。
    電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)          15個。
    フイルムコンデンサー                           13個。
    リレー                                     1個。


E. 調整・測定

F. 上位測定機器での調整・測定

F. 修理費          100,000円   オーバーホール修理。
                         但し、真空管は別途です。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. MusicReference RM−5 の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 左横見る、 正規輸入品。
A16. 点検中 上から見る
A17. 点検中 上下蓋を取り、上から見る。
A18. 点検中 テープ巻電源コード。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A26. 点検中 上下蓋を取り、下から見る。
A31. 点検中 入力RCA端子郡。
A32. 点検中 入力RCA端子郡。 テフロン絶縁RCA端子に交換可能、今回見送り。
A33. 点検中 出力RCA端子郡。
A34. 点検中 出力RCA端子郡。 テフロン絶縁RCA端子に交換可能、今回見送り。
A35. 点検中 交換するテフロン絶縁製RCA端子。 中心電極は円筒状で4つ割方式。
A36. 点検中 WBT製RCA端子WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A37. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A41. 点検中 電源コード取り付け。
A42. 点検中 電源コードをとり、3Pインレットに交換可能、今回見送り。 FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
A51. 点検中 MT−9ピンソケットの比較。中3個=ステアタイト製、両サイド=ベーク製
A61. 点検中 付属真空管、6922。
C.修理状況
C11. 修理中 基板。修理途中で基板を取り出す。
C112. 修理中 基板。 電解コンデンサー固定接着剤。
C113. 修理中 基板。 電解コンデンサー固定接着剤を取り去り、コートを塗布後。
C114. 修理中 基板。 電解コンデンサー固定接着剤2。
C115. 修理中 基板。 電解コンデンサー固定接着剤2を取り去り、コートを塗布後。
C116. 修理中 真空管ソケット。 ジャンク真空管(空気管等)を挿入し、ピンを固定して行う。
C117. 修理後 真空管ソケット。
C12. 修理後 基板。リレー1個、電解コンデンサー12個交換。
               電解コンデンサー3個、フイルムコンデンサー13個追加。
C13. 修理中 基板裏
C14. 修理中 基板裏の半田補正。 半田を全部やり直す。
C15. 完成基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 入力切替SW。
C22. 修理中 入力選択SW分解。
C23. 修理(洗浄)後 入力選択SW洗浄。
C31. 修理前 録音出力選択SW。
C32. 修理中 録音出力選択SW分解。
C33. 修理(洗浄)後 録音出力選択SW洗浄。
C41. 修理前 電源SW分解。
C42. 修理(洗浄)後 電源洗浄。
C51. 修理中 メインVR(ボリューム)分解。
C52. 修理中 メインVR(ボリューム)洗浄前。
C53. 修理後 メインVR(ボリューム)洗浄後。
C61. 修理中 バランスVR(ボリューム)分解。
C62. 修理中 バランスVR(ボリューム)洗浄前。
C63. 修理後 バランスVR(ボリューム)洗浄後。
C7. 修理中 パネル洗浄
C8. 交換部品
C91. 修理前 上から見る
C92. 修理後 上から見る。 リレー1個、電解コンデンサー12個交換。
               電解コンデンサー3個、フイルムコンデンサー13個追加。
C93. 修理前 下から見る
C94. 修理後 下から見る
U. TubeTester HickokTV−2C/Uによる付属真空管測定
U0. 付属出力真空管6922(ECC88)。 左からV1.V2.V3。
    真空管ハンドブック(規格表)の、
    6922(ECC88)相互コンダクタンス=12250μmho、「Ep=90V、Ip=15mA、eg1=−1.3V」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U1. 付属出力真空管6922(ECC88)。
U11. 6922(ECC88)V1、ユニット1測定。 Gm=10300μmho、IP=13.87mA。
                        Bレンジ=15000μmhoレンジ、「Ep=90V、Eg1=−1.3V」。
U12. 6922(ECC88)V1、ユニット2測定。 Gm=11000μmho、IP=14.74mA。
U21. 6922(ECC88)V2、ユニット1測定。 Gm=7500μmho、IP=11.79mA。
                        Bレンジ=15000μmhoレンジ、「Ep=90V、Eg1=−1.3V」。
U22. 6922(ECC88)V2、ユニット2測定。 Gm=7200μmho、IP=11.60mA。
U31. 6922(ECC88)V3、ユニット1測定。 Gm=10100μmho、IP=13.01mA。
                        Bレンジ=15000μmhoレンジ、「Ep=90V、Eg1=−1.3V」。
U32. 6922(ECC88)V3、ユニット2測定。 Gm=9700μmho、IP=14.35mA。
プレート(カソード電流)波形を観測しながら測定する。
測定電源は安定化(電圧・周波数)電源を使用し、AC115V 60Hzで行う。
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力、歪み調整・測定、電源電圧は100Vにて測定
    「見方」。
   上段中 右側5V出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側5V出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
   よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E11. TUNER入力、50Hz、R側出力電圧0.5V、 0.030%歪み。
                    L側出力電圧0.5V、 0.028%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. TUNER入力、100Hz、R側出力電圧0.5V、 0.029%歪み。
                     L側出力電圧0.5V、 0.027%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. TUNER入力、500Hz、R側出力電圧0.5V、 0.029%歪み。
                     L側出力電圧0.5V、 0.027%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E13. TUNER入力、1kHz、R側出力電圧0.5V、 0.028%歪み。
                    L側出力電圧0.5V、 0.026%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E14. TUNER入力、5kHz、R側出力電圧0.5V、 0.029%歪み。
                    L側出力電圧0.5V、 0.026%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E15. TUNER入力、10kHz、R側出力電圧0.5V、 0.029%歪み。
                     L側出力電圧0.5V、 0.022%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E16. TUNER入力、50kHz、R側出力電圧0.5V、 0.047%歪み。
                     L側出力電圧0.5V、 0.048%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E17. TUNER入力、100kHz、R側出力電圧0.5V、 0.087%歪み。
                      L側出力電圧0.5V、 0.091%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E21. Phone入力、50Hz、R側出力電圧0.5V、 0.098%歪み。
                   L側出力電圧0.5V、 0.066%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. Phone入力、100Hz、R側出力電圧0.5V、 0.120%歪み。
                    L側出力電圧0.5V、 0.101%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. Phone入力、500Hz、R側出力電圧0.5V、 0.083%歪み。
                    L側出力電圧0.5V、 0.060%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. Phone入力、1kHz、R側出力電圧0.5V、 0.087%歪み。
                   L側出力電圧0.5V、 0.096%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. Phone入力、5kHz、R側出力電圧0.5V、 0.083%歪み。
                   L側出力電圧0.5V、 0.104%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. Phone入力、10kHz、R側出力電圧0.5V、 0.092%歪み。
                    L側出力電圧0.5V、 0.093%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. Phone入力、50kHz、R側出力電圧0.5V、 0.034%歪み。
                    L側出力電圧0.5V、 0.24%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=400kHz。
F. 上位測定機器での調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
F1. 入出力特性測定(TUNER入力)。 TUNER入力端子に100mVを入力。出力=0.62V。 VRはMax位置。
                                        左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色。 
F2. 入出力歪み測定。TUNER入力端子に100mVを入力。 VRはMax位置。
F3. 入出力特性測定(Phone入力)。 2mVを入力。 VRはMax位置。
F4. 24時間エ−ジング中。  左は Yamaha C−1. 2台目
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 正面から見る。
S. MusicReference RM−5 の仕様(カタログ・マニアルより) 
型式 コントロールアンプ
最大出力 40V/50kΩ負荷
ダイナミックレンジ 120dB
入力インピーダンス Phono=47kΩ。 Tuner、Aux、Tape=25kΩ
出力インピーダンス 800Ω
利得 Phono=36dB(1kHz)。 Line=0〜26dB、約6dBステップ
S/N比 Phono=87dB。 Line=96dB
全高調波歪率 Phono=0.15%以下(0.5V出力、20Hz〜20kHz)。 Line=0.07%以下(1V出力、利得14dB)
出力帯域幅 Phono=0.72Hz〜60kHz -3dB。 Line=0.17Hz〜350kHz -3dB
RIAA偏差 10Hz〜20kHz +0 -0.2dB
Phono入力許容値 600mV(1kHz)
チャンネルセパレーション -70dB(20kHz)
使用真空管 6DJ8(6922、ECC88、E88CC)3本
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 20W
外形寸法 幅480x高さ89x奥行210mm
重量 8.2kg
価格 不明 1983年発売
                 rm-5mkii_22b
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